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● 取引形態 1) 銀行間取引市場(インターバンク) a) ボイスブローキング(ブローカー:仲介業者経由) テレビで報道されている、円卓を囲んでの電話による取引 (青の矢印) b)電子ブローキング ロイターやEBSなどの電子取引端末による取引 (赤の矢印)
[⇒ 電話による取引] [⇒ 電子取引端末による取引] 銀行間取引の名の通り、銀行をはじめとする金融機関による相対取引(OTC: Over The Counter transaction)を指します。1998年の外為法改正により、一般の人も参加する事ができるようになりましたが、取引が100万ドル単位(邦貨換算で一億円以上)という事や信用面で制約があり事実上参加する事ができません。外為法改正後、商品先物取引業者を介して、信用取引の仕組みを利用する形で手持ち金額の数倍、数十倍の取引ができるようになりましたが、一般の人にとってはまだまだ垣根が高いというのが現実です。テレビで報道される円卓を囲んでのブローカー(仲介業者)経由の取引は総取引の1割程度で、現在はロイターやEBSのような電子取引端末を利用して取引が行われています。この銀行間取引市場で取引されるレートがテレビなどで報道されるレートです。
●ボイスブローキング ブローカーと言われる仲介者が個々の取引を付き合わせる取引形態です。人間が介することですから、いくら熟練しても必ず間違いは起こりますし、コンピュータのような機械的な平等性は確保できません。しかし、顧客も瞬時に情報を得られる時代ですから、ベストプライスを提供できないブローカーは注文を取る事が出来ない事にも繋がるので、付き合わせる能力は神業と言っても良いでしょう。声で取引するといっても、最終的には文章による確認作業が行われ、テレックスなどの通信手段を利用して取引の成立を確認します。 ●電子ブローキング コンピューターが売り手と買い手の注文を付き合わせ、取引を成立させます。確認作業も含めて全てがコンピュータ上で行われるため、取引の経過と約定をすぐに照会する事が出来ます。以前であれば言葉による取引のため、言い間違いや聞き間違いが起こっていたのですが、事実上その類のトラブルはなくなりました。また、人工知能を搭載しており、押し間違いを防ぐ工夫も施されています。システムは専用線を利用して絶対的安全性を確保しています。電子ブローキングは1993年頃から行われており、ロイターやEBSが有名です。 ●ダイレクトディーリング(銀行間で直接行われる取引) 純粋な相対取引の事で、仲介者を介さない取引の事を指します。取引は直接銀行間で電話やロイター端末を使って行われます。それが、ダイレクトディーリングと言われる所以です。電話による取引は、顧客対顧客の取引ですから当然文字による記録は残りません。そのためハードディスクなどの媒体に会話を録音するとともに、コンファームという作業によって取引を文書で確認する作業が行われます。一方、ロイター端末を使った取引は、全てが端末上で行われるため、コンファームは取引成立(約定時)と同時になされる事になります。これによって、ミドルオフィース、バックオフィース業務が大幅に低減されたといわれています。因みに、カンバセーションシステムとしてのロイター端末を使った取引は1980年代から行われており、ブローカーを介さないコスト面のメリットから取引のかなりの割合を占めています。
● 取引の比較と変遷 ●
2)対顧客市場 輸出入企業や海外旅行の際に私達が銀行と交換する相場です。仲値(TTM)として1)の銀行間取引レートに、銀行のコストと利益を上乗せしたものが対顧客市場で提示されるレートで、ドルの場合は片道「1円」が上乗せされます。銀行間レートは常時相場が変動しているので、対顧客相場にそれを適用するのは困難です。そこで、対顧客取引に応じやすくするため、銀行間相場から仲値を設定します。これは、午前10時頃の銀行間直物相場を基準に設定します。公表した仲値は、通常その日の間、動かしません。ただし、仲値から1円以上動いたりした場合、大口顧客に対しては、それまでの対顧客相場の適用を停止し、新たに市場に連動した個別の相場を提示することになります。大まかにいえば、対顧客相場を小売価格、銀行間相場を卸売価格と例えて良いかと思います。 この対顧客電信為替相場は、午前10時頃に決まる銀行間取引市場の取引レート(TTM=仲値)を基準として、それに1円上乗せしたレートがTTS(電信売値)レート、逆に1円差し引いたのがTTB(電信買値)レートとなります。例えば、海外旅行に行くために手持ちの円をドルに換えようとするとTTSが適用されます。逆に海外旅行から戻ってきた時に、まだ少しドルが残っていたのでこれを円に換えようとすると、このときはTTBが適用されることになります。1円というのは外国為替銀行が取る手数料で、現在は自由化されています。このレートは、通貨によって異なりますし、取引者によって(大口割引)も異なります。この対顧客電信為替相場のレートは少し前まで、東京三菱銀行の前身である外国為替専業銀行(為銀主義)であった東京銀行にあわせるようにすべての銀行が横並びでした。現在でも、護送船団方式の名残、業界の慣行として東京三菱銀行に迎合する形をとっています。銀行の手数料と捉えていただけるとわかりやすいかと思います。
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